童夢製風洞実験設備の特徴

童夢が提供する風洞実験設備は、創業以来30年に及ぶ車輌の風洞試験で培った実務経験と最適な実験設備を構築するためにそれらを自社開発してきたエンジニアリングに基づき設計されています。 これにより、従事する技術者の作業性や働き易さも十分に考慮された設備仕様・レイアウトとなっており、効率的かつスピーディーな実験を行うのに理想的な実験環境を整えています。また、設備の保守、点検を含めた維持管理にも手間が掛からないよう配慮されており、運営管理面でも無駄のない設備内容となっています。
レーシングカーの開発における風洞実験の難しさは、つまるところあやふやさにあると言えます。まるでモビールのように、どこか一箇所をいじくればそれがいろいろな部分に波及してとりとめがありません。もし、それを理詰めで解決しようとして限られた時間内に必要な実験をすべて行うとしたら、多分、何百本の風洞を並行して回し続けなくてはならないでしょう。結局、デザイナーは可能な時間に見合う実験範囲にターゲットを絞り、そのあやふやな実験結果から真の空気の所作を探り出すわけですが、それが空力の難しいところでもあり、面白いところでもあります。
レーシングカー用の風洞実験設備も、秤のように測定精度を追い求めるだけで完成に近づくというようなシンプルな成り立ちの計測器とは異なり、レーシングカーを速くするための道具として熟成されたものでなくてはなりません。立派な風洞と役に立つ風洞は全く別物です。レーシングカーを開発するための風洞実験設備は、レーシングカーを開発するノウハウからしか生まれ得ません。それが童夢の風洞実験設備の最大の特徴です。
童夢製50%スケール風洞実験設備は、次のような童夢ならではのノウハウと工夫を盛り込んだ大変実用性に優れた内容としています。
1.コンポジット・ベーン/ナセル/ディフュザーで構成した高性能主送風機
2.25℃の安定した気流温度制御と省エネルギー・クーリングシステム
3.±4℃の偏揺角機構付高速ムービングベルト
4.視認性・作業性に優れたガラス側壁の計測胴と一体化した計測室
5.充実した設備とゆとりのある作業空間を備えた準備室
6.高精度6軸天秤など、空力開発に適した各種計測装置
7.境界層をほぼ排除した質の高い流れ